ブロックの役割
今回はブロックについてです。練習法ではなく役割について解説します。バレーボールにおけるディフェンスの要になるのがブロックになりますので、チームの平均身長が低くても大丈夫です。
ブロックには大きく4つの役割があります。
・キルブロック
・ワンタッチ
・コースの制限
・プレッシャー
1.ブロックの役割
1.キルブロック
これは相手のスパイクを止めて得点を取ることです。ブロックと言えばのイメージが1番強い役割です。しかし、日本トップレベルVリーグのブロック賞の選手も1セットに1本止める程度です。試合の流れを変える大きなプレーですが、1セットにおける本数は少ないです。
2.ワンタッチ
これは相手スパイクに手が当たることで、勢いを弱めてレシーブしやすくする役割です。強いスパイクでもレシーブしやすくなり、攻撃に切り返しやすくなります。
3.コースの制限
相手スパイカーはブロックを避けて打とうとします。避けたコースにレシーバーがいるとレシーブ(ディグ)をしやすくなります。ブロッカーはボールに触れていませんが、レシーバーが上げやすい環境を作るのも重要な役割です。
4.プレッシャー
コースの制限と似ている部分もありますが、相手スパイカーはブロックを避けようとして、アウトやネットにかけてしまうことがあります。これも重要な役割です。
2.練習の考え方
以上で述べたように、ブロックではキルブロックよりもレシーブしやすい環境を整えることの方が大きな役割を担います。身長が低くても跳ぶ場所とタイミングさえ合えば十分です。練習の時はブロックだけの練習にせずに、レシーバーや指導者が後ろから、守りやすいように指示を出してあげてください。例)「もっと右(左)」、「もっとコースを開けて(閉めて)」等
手の出し方や、具体的な練習方法は動画サイト等を参考にして色々試してください。
指導者としてキルブロックだけがブロックではないと理解して、選手や生徒に伝えてほしいと思います。キルブロックを求めすぎると、タッチネットやレシーバーの邪魔にもなりますので、注意が必要です。
ブロック練習では特にセッターは手袋をして練習することをお勧めします。突き指や骨折の予防になります。
3.さいごに
ブロックは流れを変える大きなプレーであるとともに、ディフェンスの安定につながるプレーです。是非、役割を認識して練習してみてください。
授業ではなかなか取り扱うことは難しいと思いますが、男子は跳ぼうとします。スパイクのブロックがケガをするリスクが高いプレーになります。特に捻挫、突き指がありますので、先に”ネット際は無理していかない”、”ブロックは腕を振らない”等の声かけをするようにしてください。
実際の練習、授業で困っていること等あればコメントで教えてください。