声の必要性について
練習中に声を出すように指導するがなかなか出ないことが多いと思います。そこで今回は「声」に着目して記載します。
1.声を出す意味
まず、最初にあげられるのが練習の雰囲気が良くなって、動きが良くなるからです。周りから指示されたり、良かった時に「ナイス」等の賞賛の声があると次も頑張ろうと思えます。必死の声や表情は周りにも伝染して良いチームになります。WBCでの大谷選手やヌートバー選手の表情や声はチームを1つにしていましたね。
他には、けがの予防です。試合中は必死になってしまいますので、声を出さないとぶつかってしまいます。ぶつかって転倒、骨折等もありますので「声」は必要なことです。
選手や生徒は出しているつもりでも小さい声であったり、聞こえていなかったり、「声ではなく音」になっていることも多いでしょう。そこは必ず指摘しましょう。けがをしてからでは遅いですから。
2.どんなことを言えばいい?
声を出さないといけないと分かっていても、実際にコートに入るとボールも動いているので出せないことが多いと思います。まずは、パスを出す前に「オッケー」、「はい!」等の自分が取る意思の声を出すようにしましょう。大切なのは”取る前に声”です。定型文でもいいので簡単な練習で声を出す習慣をつけましょう。相手に聞こえて意味があるので、連続で言う、語尾を強く言うなどの工夫をしましょう。
<フレーズ一覧>
・「オッケー」 ・「はい」 ・「チャンス」 ・「〇〇(名前)」 ・「いけっ」
・「あがった」 ・「アウト」 ・「イン」
3.声を出すための練習
大きい声を出すことに抵抗がある子もいます。そんな子が大きい声を出せるようになったら指導者としてはかなりうれしいです。一人では恥ずかしい子もいますのでチームみんなで出すのが良いです。
・ランニングで順番に声を出す。
・体操の号令係を順番にする。
・体育館の端から端で自己紹介やしりとりをする。
・普段の挨拶
プレー中は目を合わせて会話することはできないので、日常会話ではないことを理解してもらう必要はあります。
"周りに聞こえるように、強く、短く"
4.最後に
声は習慣にならないとなかなか出ません。出ていないと感じたらその都度、指摘する必要があります。声を出すことはしんどい練習において一番手を抜きやすいポイントでもあります。そのため選手や生徒は無意識のうちに声が出なくなります。出さないことが習慣になると直すのは大変なので、常に声を出し続ける習慣を作りましょう。
「声を出しなさい」の指導では出しているつもりの子や、何て言っていいか分からない子には響きません。出しているつもりの子には、周りに聞こえていないことを伝えましょう。何を言っていいか分からない子には、その都度セリフを伝えましょう。最初は決められた言葉を発せられること大切に。